「職業的興味をどこに接続させるか?」という問いについて考える
公開日: 2011/12/23 MSW SW解体新書制作委員会 キャリアデザイン
表記についての考えを記す前に、いくつか…
「仕事をしていく上での考え方の枠組み、仕事の仕組み作りをする」というのは、自分の長所を伸ばしたり、短所をフォローしたり、という視点から考える必要があると思う今日この頃です。特に自分の短所はそれにきちんと向き合わないと行動変容をおこしたり、それを補う仕組みづくりへのモチベーションが駆動しないので、短所が仕事を行う上での阻害要因になるのであれば、その事実とじっくりと向き合う時間を取るべきだと考えています。
と、前振りが長くなりましたが、『「職業的興味をどこに接続させるか?」という問いについて考える』というテーマについて記していこうと思います。
職業的興味は、日々の現場での学びから生まれるものです。問題意識が生まれたり、興味を持って考えたいと思ったり、そういったテーマに出会ったとき、「職業的興味」が発動します。そして、その職業的興味をどこに接続させるか、という問いが生まれます。
「職業的興味をさらなる学びに接続」させ、学びを深めようとその領域・分野についてのより深く詳細な歴史や知識を得ていこうとする
「職業的興味を社会問題に接続」させ、社会を変えるために自身の行動を変える、新しい行動を起こす。
「職業的興味を他者への発信、共有」に接続させ、論文等の執筆、研究を行う。
etc…
その接続のさせ方は人により様々だと思います。
個人的な考えですが、日々の現場での学びについて言えば、自身の実践で感じた違和感を教科書的なワードに収束させて「学んだ気」となってしまうのは実にもったいないなと感じています。そこでグッと堪えて、実践で得た違和感を解体し、自身の言語で再構築することで、そのうまみは数倍は増すのだと考えます。
自身の言語で再構築したものを、先人の知見の枠組みに当てはめて考えると、歴史的な流れから、自分の学びを眺めることができるのだと思うので、順番を間違えないようにしたいと思うのです。
実践を言語化することを含め、ある程度の期間アウトプットをし続けないと、その効果や意味を考えることはできないなと思います。アウトプットすると、インプットを「アウトプットするためのインプット」という視点で考えられるようになる、というのはBlogを継続されている多くの方から聞く言葉です。
アウトプットをし、考え方の枠組みを形作ることは、筋トレをしてカラダをつくることと同じなんだろうな、と思うのです。同じ部分ばっかり鍛えてもアンバランスなカラダになるように、考えるということも、広い視座と、パワーをフォーカスできる軸のような考え方のコアみたいなものが必要なんだろうな、とも。
職業的興味をどこに接続をさせるのだとしても、何事も自身の専門領域に強引に引き込んで、その中の論理だけで強引に考え、語りきろうとする「待ちの思考」ではなくて、キャッチアップでも構わない、まずは、自身の専門領域やら知識やら傍らに置いておいた上で、飛び込んでいく「攻めの思考」でいたいな、と思います。そうじゃないと何も新しいモノは生まれない。それでも別に生きてはいけるのですが、ただそれでは「つまらない」と個人的に思うのです。
例えば、個人の職業的興味においても、自分が関心を寄せている職業的領域が『個人的な興味』に留まるものか、それとも、そこに積極的にコミットすることで、ソーシャルアクションにまで昇華できることなのかという、自分のなかでの評価は必要だと思います。そうでないと、自己満足の域を出ない論文等に興味のエネルギーが収束してしまう。それではもったいない。(自己満足の域をぶっ飛んでいけるものなら問題ないのですが、今の自分にはそのようなものが書ける自信も想いもありません)
自己満足の域を得ないので、ゆくゆくこのBlogでアップさせていただきたいと考えています。
②個人と家族が形成する『役割と関係性』を要素とするシステム。
③そのシステムに接続する『経済力』『住まい』『人間関係のネットワーク』
まずは自身の実践知を参照し言語に落とし込み、各アプローチについての文献等を参照し、体系化の根拠の強度を向上させ、経済力、住まい、人間関係のネットワーク、との接続ついては、他領域の知を参照し、『ソーシャルワークにおける対象者を捉える枠組み』の地図を描くことを試みよう、と考えています。
自身の職業的興味の接続先はどこか?
自身の職業的興味をどこに接続させるか?
そんな問いをたまには立ててみるべきだ、と個人的には思ったりしています。
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