専門社会福祉士認定制度から考える

公開日: 2011/05/28 MSW キャリアデザイン 思索

先日ツイッター上にて「認定専門社会福祉士(仮称)」であった正式名称を「認定上級社会福祉士」に変更とのニュースを知りました。


社会福祉士、精神保健福祉士にはじまる資格論議については賛否分かれるところだと思いますが、上記「社会福祉士の上級資格」の認定制度における議論をする際に避けて通れない「社会福祉士の質の底上げ」論について記しておこうと思います。

(参考)認定社会福祉士(医療分野)の取得方法について


【社会福祉士の認定制度とは】
  1. 社会福祉士の資格は、国家試験に合格し、登録を行うことによって付与されます。しかし、資格の取得はあくまでも専門職で実践を行うための“スタートライン”であり、試験の合格が実践力を証明しているわけではありません。
  2. そこで、高度な知識と卓越した技術を用いて、個別支援や他職種との連携、地域福祉の増進を行う能力を有する社会福祉士のキャリアアップを支援する仕組みとして、実践力を認定する「認定制度」を導入することになりました。
  3. この新しい「認定制度」は、公正・中立な第三者機関として「社会福祉士認定・研修認証センター」を立ち上げ、当機関が「認定社会福祉士」「認定上級社会福祉士」を認定することになります。
(引用ここまで)

私個人としては上級資格を設けるという考え方をとても保守的に感じます。というのは社会福祉士の現状は、悔しいことではありますが、社会的認知度、待遇等、お世辞にも「社会的信頼を得た専門職」であるとは言えないと考えているからです。

社会福祉士の質の底上げを考えるなら、資格を5年更新制にでもしたほうがよっぽど、業界で働く人間の危機感を煽り、「質の底上げ」には効果的だと思うのですが、どんな業界でも、資格が新設されるとそこで食べられる(稼げる)パイが増えるので、きっとそのような方向にはこの業界も動いてはいかないでしょう。

そのような現状を考えると、社会福祉士の質の底上げを意図して、上級資格を設けることよりも、まずは、社会福祉士の社会的認知度をあげ、この業界の間口を広げることから始めるべきだ、と個人的には考えています。

①社会福祉士会や医療社会事業協会などのホームページに小学生でもわかるような「ソーシャルワーカーの仕事って?」のようなコンテンツをアップする。


これは今すぐにでもできそうなことだと思います。今や小学生だってインターネットを使う時代です。ソーシャルワーカー、と検索したときに、きちんとその仕事内容を魅力的に伝えられるコンテンツがないのは残念な気がします。このことについては何か出来たらなと思案中です。


②出前講演!「ソーシャルワーカーってこんな仕事です」的な中学校、高校への出前講演。


職場体験と絡めてやってみるとか面白そうだし、どこかでやっているところもありそうですが。


③ソーシャルワーカーを主人公にしたドラマを協会タイアップで仕掛けてみる。      

漫画「MSW相談室ナツミです」原作でドラマとか面白そうだし、やり方によっては実現可能性もあると思うんですが。


少しおちゃらけた感も否めませんが、どれも実現可能性は大いにあると思いますし、何よりやってみたらおもしろそうだなーと考えています。みなさんはどのようにお考えでしょうか?




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エントリ:続き「質の底上げ議論についての個人的見解」












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