ソーシャルワーカーの転職市場についての雑感

公開日: 2016/02/05 CSW CW MSW



「Wantedly」というビジネスSNSに登録しているのですが、(新しいものはとりあえず試したいのです)、ここ最近、「ソーシャルワーカーを募集!」という企業から、スカウトメールがぽつぽつと届くようになりました。
起業してから多くいただくようになった相談のひとつに求人・求職に関するものがあります。


「転職しようと思っているんだけど、どこかいいところはない?」
「今度うちの組織でソーシャルワーカーを募集するのだけど、いい人いない?」


求人する側からは「どこも、いい人が見つからないみたいでさ」という言葉をよく聞くのですが、そもそも組織として「優秀(?)なソーシャルワーカーがほしい」というメッセージを発しているところは、本当に少ないと感じます。職能団体の求人情報掲載ページを見ていると、情報量が少なく、やる気がなさすぎて、憂鬱な気持ちになるくらいです。

2、3年ほど前に仕事百貨店というサイトを知り、そのビジネスモデルを聞いた時、福祉の仕事自体が「ストーリー」と親和性が高く、これだけSNS等が普及した昨今、WEB上の記事広告は大きな可能性があるのではと以前から考えていました。

ですが、言うは易く行うは難しで、プレイヤーとしての視点と、採用する側の視点を行き来できる「場」を提供するプラットフォーマーは、福祉業界においては、今のところ不在のように思えます。(そして、そもそも、採用コストをかけてまで、”いい”SWerを雇いたいという組織もまだ少ないようにも思います。ですが、ソーシャルワーカーとプロフィールに記している私にスカウトメールが届くようになったことを考えると、状況は変わってきているようにも思います)


最近読んだ本のひとつ「戦略がすべて」(著:瀧本哲史)の中にあった以下の一節。
このあたりのことを腹落ちさせ、実行できるプラットフォーマーが出てくると、おもしろくなってくるのではないかな、とおもっています。

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[コンピューターにできる仕事はやめる-編集者の方程式-]
-「人にしか作れないものはあるか」
検索結果から簡単な広告を自動で生成し、それを読者の属性やコンテンツの性質ごとにアルゴリズムを割り当てていく方法では、コンピューターが勝利するはずだ。

一方で人間にしかつくれない広告もある。広告とコンテンツが有機的につながり、広告自体にコンテンツとしての価値が加わるようなケースだ。
このような広告営業戦略をとるには、雑誌のブランドと広告主のブランドをきちんと一致させる必要がある。営業担当者には、コンテンツ製作者の意図を汲める人間が必要になってくるだろう。
特集記事のストーリーと整合するブランドイメージを保有する企業はどこか、どのような広告メッセージを出すことが有効か、そのためにどのようなクリエイティビティが必要なのかなど、編集的な観点と広告的な観点を融合させて考える必要が出てくる。
(中略)
雑誌側の人間が、広告代理店のマーケティングセンス、クリエイティブ能力のお株を奪うくらいの記事広告をつくって、初めて付加価値がとれるのである。


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