どうすれば支援を必要としているだろう人に出会えるか?(病院のソーシャルワーカー編)

公開日: 2015/06/12 MSW アウトリーチ


例えば、病院に勤務するソーシャルワーカーが「どうすれば支援を必要とするだろう人に出会えるか」という現場での問いを抱いたなら、「どうすれば、院内に生活問題を相談できる職種(ソーシャルワーカー)・場所(相談室)がいる(ある)という情報を、それを必要としている人に届けることができるか」ということを考えることができるでしょう。

アイデアレベルで書き出してみようと思います。(キャリアのある方には「当たり前のことかもしれませんが」)

例えば以下のようなことが考えられると思います。




<1.困りごとを相談できる部署があることを患者さん家族に周知するためのリーフレットをつくろう>


・手にとってもらいやすいところに置こう
外来の待合所、病棟の休憩所、自動販売機のあるところ、
医者から患者さん家族に渡してもらえるように、外来の診察室、病棟のカンファレンスルームなど患者さん家族に病状説明を行う場所。

・必ず手に渡るようにしよう。
入院案内の冊子の中にソーシャルワーカー紹介のリーフレットを挟んでもらうよう医事課にお願いしよう。



<2.(組織内)患者さん家族に関わる院内スタッフに、支援が必要そうな患者さん家族を見つけてもらい、つないでもらうようにしよう>


・病棟や各科のカンファレンスに出席し、支援が必要な患者さん家族を探しに行こう。

・病気や怪我によって生活上の困りごとが発生しやすい要素を洗い出し、スクリーニングシートをつくろう。そして入院患者さんひとりひとりに病棟の看護師さんにチェックしてもらえるよう働きかけよう。

・スタッフにソーシャルワーカーの使い所(活用しどころ)を理解してもらおう

一緒に仕事をしたケースについて「また、こういうことがあったら、呼んでくださいね。私たちは、こういったことや、ほかにもこういった場合にお手伝いできますから」と、ケースを通じて、スタッフを教育する。それを繰り返すことで、「こういうときにソーシャルワーカーに頼めばいいのだ」という成功体験を共に重ね、使い所を覚えてもらうことができる。


<3.(組織外)地域の関係機関に、病院の相談室、ソーシャルワーカーの使い所について理解してもらおう>


・地域のケアマネ事務所と共同で勉強会を開こう
その際に「こんなときは、院内のソーシャルワーカーに相談ください」と話そう。


・地域の関係機関から病院への要望を聞くためにアンケートを取ろう。

・地域の住民に向けて、医療や福祉に関する講演会を開こう。
その際に、ソーシャルワーカーも話をして、「こういった困りごとがあったら、病院には相談できるところがある」と話そう。


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と、簡単にですが、「どうすれば支援を必要としているだろう人に出会えるか?(病院のソーシャルワーカー編)」について考えてみました。 簡単にすぐできることも多いですね。 大切なのは想像力を及ぼすこと。そう考えています。





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