声なき声を聴く -ソーシャルワーカーによるアウトリーチ-

公開日: 2015/06/12 CSW CW MSW OVA SCA アウトリーチ

【イベントレポート】性暴力被害者支援情報マッチング事業「サイレント・ティアー」リリースイベント開催!

上記イベントにて、「
 声なき声を聴く -ソーシャルワーカーによるアウトリーチ-」というタイトルで簡単に一般的な話をさせていただきました。以下、スライドを共有しますので、ご興味のある方はぜひ。





  • 1. 声なき声を聴く -ソーシャルワーカーによるアウトリーチ- NPO法人 Social Change Agency代表理事 横山北斗
  • 2. 自己紹介 神奈川県立保健福祉大学卒。社会福祉士。 大学卒業後、医療ソーシャルワーカーとして患者家族 への相談援助業務に従事。 社会福祉現場には社会問題が山積しているからこそ、 社会福祉従事者が問題を解決するためのアクションを 起こす必要があると考え、 2013.8月に「Social Change Agency」を設立(2015.2月NPO法人化) 社会福祉に関する啓蒙イベント、社会福祉従事者対 象の研修等を開催している。
  • 3. Social Change Agencyとは? (2013.8設立。2015.2 NPO法人格取得) 社会の支え手を増やす 社会の支え手を支える 社会の支え手から、社会を変える人たちを輩出する VISION 福祉の力で社会を変える
  • 4. ソーシャルワーカーとは? 生活上の困難・不安を抱えている人々、社会的に疎外されている 人々に対して、総合的・包括的な援助を提供する専門職の総称
  • 5. 性暴力被害者支援情報マッチング事業 「サイレントティアー」 支援機関や支援者がいても、情報や支援を、 必要としている人に届けることが困難なことがあります。 アウトリーチ(手を差し伸べる、手を伸ばす) と呼ばれる支援の方法論についてお話をします。
  • 6. 福祉現場での支援 対象者が相談(利用)に来ることを待ち、 そこから支援がはじまることが多い 「相談窓口に来ることができる人」にしか、 支援を届けることができないという限界がある ・親の介護が大変なので施設に入れたい ・職場を解雇され、生活費に困っている ・配偶者に暴力を受けている etc…
  • 7. 支援が届かない人 様々な要因により、相談窓口に来ることができず、 支援を届けることができない人たち ・必要な情報にアクセスできない(能力的に困難、機会 を奪われている)ために、自らが必要とする支援を受 けるための行動を起こすことができない ・支援を求めることが能力的に困難 ・支援を求める能力が一時的に低下している ・支援を受けることに心理的ハードルを感じている ・問題が複雑多層過ぎて、自分でも何をどうすればよ いかがわからない状況にある ・身の回りに頼れる家族友人がいない ・疲れ困り果て、誰かに助けを求めることさえできない
  • 8. アウトリーチとは 支援が届かない人を「発見」し、その人の生活を支援するため に必要な社会資源やサービスにつなぐための入り口をつくる 総合的なケアマネジメントの過程 相談窓口で待っているだけでは支援が届かない人へ、 支援を届けるためのプロセス 発見し、出会う 支援の入り口をつくる 個別支援へ
  • 9. アウトリーチの実例(一例) • 高齢者支援 • 若者支援 • 引きこもり支援 • 精神障害者支援 • 路上生活者支援 • 地域における包括的福祉支援
  • 10. 高齢者支援 愛知県宇和島市HPより転記 単身世帯、認知症、老老介護、 高齢者虐待疑いのケースなどへの見守り・訪問ネットワー ク
  • 11. 若者支援 厚生労働省Hpより転載 学校や自宅へのアウトリーチ
  • 12. ひきこもり支援 ひきこもりサポーター養成研修、派遣事業(平成25年度~) 厚生労働省Hpより転載
  • 13. 精神障害者支援 厚生労働省Hpより転載 医療機関の専門職チームによるアウトリーチ
  • 14. 路上生活者支援 NPOなどによる、夜回り、個別支援等
  • 15. 地域における包括的福祉支援 豊中市社会福祉協議会HPより転載 豊中市モデルの成功により、日本全国各地で、 コミュニティソーシャルワーカーの配置が進む
  • 16. 国策におけるアウトリーチ • 子ども・若者育成支援推進法(H22.4〜) ユースアドバイザー養成プログラム • ひきこもり対策推進事業 ひきこもり地域支援センター設置運営事業(H21年度~) ひきこもりサポーター養成研修、派遣事業(H25年度~) • 精神障害者の地域移行支援事業 精神障害者アウトリーチ推進事業(H23年度〜) • 生活困窮者自立支援法(H27.4〜) その必要性は、他分野に渡り、叫ばれ始めている
  • 17. なぜ、今、アウトリーチなのか? • 生活問題の複雑化・多層化 • 「待ちの支援」では、予防的・早期介入が難しい。 • 既存の制度では対応困難な「制度の狭間」に陥る人 たちの増加 アウトリーチは、単なる「訪問」ではない 地域においてSOSを出せない人たちと出会い、 支援の入り口をつくっていくことが求められている
  • 18. アウトリーチの難しさ • 発見することができなければ、出会うことができない。 • 支援に繋がらなかった人の時間は、社会的に排除 されてきた時間でもあるかもしれないゆえ、支援の 入り口をつくることは、窓口に相談に来ることができ る人よりも困難を伴う。 どのようにして「発見」し、「出会い」、 支援の入り口をつくるか?
  • 19. アウトリーチの肝:「想像する」 “支援を届けたい人に、どうすれば届けられるか” 福祉現場のソーシャルワーカーには、 「声なき声」を聴くために必要な、蓄積がある 未だ聞こえぬ、声なき声を聴くためには、 支援者たちの想像力が必要
  • 20. 参考書籍等 <アウトリーチについて> • セーフティネット-コミュニティソーシャルワーカーの現場- (原作・文 豊中市社会福祉協議会 筒井書房) • 精神科病院を出て、町へ (著:伊藤順一郎 岩波書店) • 実践!アウトリーチ入門 (編:高木俊介ほか 日本評論社) ほか、厚労省事業については、厚生労働省HP参照 <ソーシャルワークについて> • 知りたい!ソーシャルワーカーの仕事 (著:藤田孝典、木下大生 岩波書店)
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