オーストラリアのメルボルンでソーシャルワークの新しい国際定義が採択される予定です。
7/9-12までオーストラリアのメルボルンで、World Conference on Social Work, Education and Social Development 2014 が開催されます。
Registration-Flyerはこちら。
ソーシャルワークの新しい国際定義が採択される予定の注目の年です。良い機会ですので、現在の定義と採択予定の新定義を比べつつ、先達たちの定義を引用していこうと思います。
ソーシャルワークの国際定義(旧)
「ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指して、社会の変革を進め、人間関係における問題解決を図り、人びとのエンパワーメントと解放を促していく。 ソーシャルワークは、人間の行動と社会システムに関する理論を利用して、人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入する。人権と社会正義の原理はソーシャルワークの拠り所とする基盤である。」
ソーシャルワークの国際定義(新)
ソーシャルワークの国際定義(新)
「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々の エンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。 ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい。 」
(社会福祉専門職団体協議会国際委員会+日本福祉教育学校連盟による日本語定訳)
詳細は日本社会福祉士会HP:ソーシャルワークのグローバル定義の見直しに係る進捗状況の報告
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メアリー・リッチモンド「ケースワーク(個別援助技術)の母」
1917年:『社会的診断論』
調査、検討、社会的困難の明確化を「社会的診断」とし、個別援助技術を科学的な方法で理論化・体系化を為す。
1922年:『ソーシャルケースワークとは何か』
環境を重視した個別援助技術理論を確立し、
「ケースワークは、人とその社会環境との間に、個々別々に、効果が上がるように意図された調整を行って、パーソナリティの発展をはかる過程である」という定義を示す。
「ケースワークは、人とその社会環境との間に、個々別々に、効果が上がるように意図された調整を行って、パーソナリティの発展をはかる過程である」という定義を示す。
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カレル・ジャーメイン(エコロジカル・ソーシャルワーク)
ワーカーは、人を扱う資質と、2者関係、家族、集団、組織、物理的環境に影響を与える資質、の両方をもたなければならない。専門家としての行動は、「対処能力」を高め、環境も改善するというやり方で、対応パターンと環境の特質に合う方向に向けられる。そして、専門職としての実績は、「人間」と「環境」の両方に良い結果をもたらしたかどうかによって判断される。
ワーカーは、人を扱う資質と、2者関係、家族、集団、組織、物理的環境に影響を与える資質、の両方をもたなければならない。専門家としての行動は、「対処能力」を高め、環境も改善するというやり方で、対応パターンと環境の特質に合う方向に向けられる。そして、専門職としての実績は、「人間」と「環境」の両方に良い結果をもたらしたかどうかによって判断される。
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現代のソーシャルワークを考える上でのキーワード
<社会変革と社会開発、社会的結束>
<エンパワメントと解放>
<社会正義、人権、集団的責任、多様性尊重>
<生活課題・ウェルビーイング>
【人】
【環境】
【社会(システム)】
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HPでレポートも報告されるようですので楽しみです。
いつかWorld Conferenceに参加してみたいと思っています。
いつかWorld Conferenceに参加してみたいと思っています。
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