Books)社会福祉思想史入門

公開日: 2014/06/30 勝手にブックレビュー 読書記録 歴史



簡易レビューです。
西欧社会福祉思想には制度政策を支えるキリスト教があるという基本的な話から、


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『日本・アジアとは異なる西欧社会福祉思想の特質とは、市民的公共性の伝統と、その繰り返し試みられる生産である。時代と地域に応じて地下水脈を流れる思想が他を圧して浮上し、新思想として注目を浴びる。近年のNGOやNPOの興隆は、その典型的な例である。

西欧社会福祉思想のこの生命力の長さは、どこに帰因するのだろうか。たとえ連続適性格をキリスト教会の組織力に帰すとしても、なお思想全体の魅力なくしては、人を長く惹き付けることはできないはずである。』
(本書:P8-9より抜粋)



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上記の文章を読んで、内田樹著作「街場の文体論」の中で、内田氏が、村上春樹が文章を書くことを「地面に穴を掘る」、「水脈に達する」、「鉱脈」等の比喩を用いることを例に出し、三作目の「羊をめぐる冒険」で、村上春樹が「世界文学に連なる鉱脈」に突き当たった、と書いているのを思い出した。

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「鉱脈に当たった」というのは、ある「文学的伝統」の後継者になったということです。
そのことは村上さんご本人も自覚していて、だからこそそれから20数年経って、その文学的伝統の先行者たちに敬意を表しています。それは「羊をめぐる冒険」には先行作品があったということです。書いている時は気づかなかったけど、書き終わってから何年か何十年かして、ああ、あの作品には「先達」があったんだということに気がついた。
それがレイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」です。(日本訳は村上春樹氏)
街場の文体論:P44-45より抜粋。



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「日本の社会福祉思想に脈々と受け継がれてきた水脈や鉱脈があるのだろうか?という問いの設定は、時代時代で新たな理論が試みられる時代において、「理論よりも上位概念としての実践の支えるモノ」を考える上で、避けては通れない問いであるように思うのです。


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