今週の雑感)時間は奪われるリソース & 基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」

公開日: 2014/06/07 MSW 教育 今週の雑感 思索

今週の雑感をざっくりとまとめました。

1. 時間は奪われるリソース
2. 問いの発露を妨げるものと、問いの共有から恊働へ
3. 面接技術は武器であり、基礎体力を鍛えねば、武器のパラメータを最大限活用できない
4. 基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」5.ソーシャルワーカーたちの言語化コミュニティを創る

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1. 時間は奪われるリソース


ぼーっとしていると、様々なモノゴトたちが、自分の時間を奪いにくる。「あなたの、時間というリソースを手放し、私に寄越しなさい」そんなメッセージが巷には溢れていて、あっという間に時間は奪われ、消費され、「考える時間」は減る。考える時間は、消費ではなく、未来の自分への投資。

考え続けるには、時間の消費を誘う数多のメッセージの遮断が必要になる。その仮説は、この3年くらいで自分の中で実証された感がある。

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2. 問いの発露を妨げるものと、問いの共有から恊働へ

経験年数を重ねるごとに、「問い」を発露しなくなる人がいる。それを邪魔しているのは、ちっぽけなプライドだけで、そんなもののためだけに、「問い」が封印されるなら、ちっぽけなプライドなんて捨ててしまえばいい。なので、問いの発露を妨げるものの無い新人時代に問いはたくさん生み出しておくべき。


複数人での”問いの共有”は、問いの共有から恊働へと次数をあげ、問いの射程距離を確実に伸ばす。だから、問いの共有→恊働は、知的刺激としても、社会への影響を生み出す可能性としても、多くのものを有していると思う。


日々の業務のTIPSから、社会に向けたものまで。”問いを立てる力”は多くのものを生み出す。こんなにローコストで、自身の行動を変えてくれるものなんてない。問いの立て方は、社会の捉え方に近しいし、考える力を鍛える筋トレにもなる。そして、一生涯錆び付かないし、多方展開も可能になる。


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3. 面接技術は武器であり、基礎体力を鍛えねば、武器のパラメータを最大限活用できない


もちろん、援助者として、面接技術などを学ぶことも大切だけど、あれは、筋肉というよりは、皮膚くらいに考えておいたほうがいい。あれは援助者としての筋トレにはならない。


面接技術はざっくり言うと「アセスメント(見立て)をおこなう上で、クライエントと情報を共有し、その過程で援助関係を構築するための技術」であり、アセスメント(見立て)は、「クライエントと共に対処すべきものごとたちへの認識を統一し、手をつけるものたちへの優先順位をつける」ために為すこと。


それらを経てやっと、次の段階である「プラニング」と呼ばれる「一緒に共有し、優先順位をつけた対処すべきものごとたちに対し、誰と(何を用いて)、どのように、何をして、アプローチするか」というところにうつれるわけです。なので、面接技術は大切だけど、それだけでは、何も解決しないわけで。


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4. 基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」

自分が実践から得たものをもっと凝縮させることができれば、今後この業界に入ってきた人たちに対して、もうちょっと貢献できる気がする。実践の体系化を試みる仕事は、時間をかけてやるべきで、そのためには基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」が何より大切だと思っている。まずは土台。


基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」は、既存の専門職研修では対象にならない(なぜならそういう能力は既に獲得しているという前提があるからなのだけど、その前提条件さえ実は怪しいわけで。)けれど、私は専門知識よりもベーシックな能力の方が大切だと日々感じる。専門知識は武器であり、それを扱う身体が貧弱であれば、意味が無い。


基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」は、振り返りスキルに直結していて、これが貧弱だと、「学習」プロセスを踏むことができないので、「経験から得るもの」を最大化できない。


「経験から得るもの」を最大化するための振り返りスキルに直結する基礎体力としての「読む、書く、話す、考える」が貧弱な状態で、専門知識をインストールしたって、OSが初期のままでは、扱えないわけで。つまりは、宝の持ち腐れか、知識の価値を理解できず、鉄の剣は、竹槍になってしまう。この認識がないと、研修/資格ロンダリングに陥る。


わたしが、あまりTIPS型の研修に行かないのは、基礎体力というOSのアップデートに効かないから。テーマを決めて、原稿用紙10枚書くことを、一週間に一度課した方が、基礎体力を鍛えるには効くので。


テーマ設定が難しいなら、他者からテーマを与えてもらえばいい。
ためしに、SNSで、自分に対する質問(なんでもいい)を募集して、その質問ひとつひとつを「文章」で答えていくとか、そういうのもカジュアルな基礎体力を鍛える訓練になる。機会なんていくらだってある。


ヤフー知恵袋とかの質問に勝手に答えていくとか、そういうのもテーマが与えられているので、「(テーマを)読んで、考えて、書く」といういいトレーニングになる。


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5.ソーシャルワーカーたちの言語化コミュニティを創る


たかが現場経験8年のわたしが、それなりに実践を言葉にできるのは、個別ケース語りから脱し、抽象度をあげて「書く」という訓練を繰り返していただけなので、現場1年生が、毎日書くことを続けていけば、8年後にはこんな感じになっていると思います。


と言っても、「言語化したい」という人は多くても、実際継続できる人は少なくて、なので来春フリーランスになった後、「言語化」コミュニティを仕掛けようと思っています。

継続するには、「応援」と「仲間」が必要だと思うので。あとは、その必要性について腹落ちしているか否か。


私は、現場1年目の冬に奥川幸子氏の「身体知と言語」http://goo.gl/TqKYwGと出会い、強烈な危機感を感じると共に、書き続けていれば、この人に少しは近づけるかもしれないという未来をイメージした。奥川氏には本当に感謝しています。


「中堅に足を踏み入れることの出来た援助者は全員、業界へのリソースの還元という責務があるんだ」ということを業界全体で腹落ちしてこなかった結果が、”今”だと思っている。蛸壺(たこつぼ)型の専門職も、学術的興味に埋没する視野狭窄型研究者も、時代遅れなんだと私は思うのです。

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