【寄稿企画】きょうだい支援ボランティア「しぶたね」
公開日: 2012/03/12 寄稿
今回は、
『病気の子どもの「きょうだい」 が安心して自分の気持ちを話せる居場所を増やすため、 きょうだい支援の種を蒔いているボランティアグループ「 しぶたね」』さんからご寄稿をいただきました。
私事ですが、
その活動を通じて、出会ったのが「しぶたね」さんでした。
代表の清田さんはじめ、多くの方々が活動に携わり、 きょうだいの子どもさんたちと一緒に多くの素敵な時間をつくって らっしゃいます。私も学生時代に一度「きょうだいの日」 に参加させてもらいましたが、自分も一緒に楽しんだ、 という想いが根っこに残っています。
「誰かから与えられる楽しさ」ではなく「一緒に楽しんで、 笑った思い出」の方が、 何倍もいいものだなーと思ったのを覚えています。
と、前振りの私の駄文が長くなってしまいました(笑
以下、ご寄稿いただいたものです。
ひとりでも多くの方に知っていただき、 考えていただくきっかけになったらいいなと思っています。ボランティアも募集されているのでご興味を持たれた方はぜひ!それでは、よろしくお願いいたします。
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はじめまして。私たちは「しぶたね」という名前の小さなボランティアグループです。2003年から、病気の子どものきょうだいさんを集めてイベントをしたり、病院に連れてこられているきょうだいさんと一緒に過ごす活動をしています。
しぶたねの「しぶ」は、「sibling(きょうだい)」の「しぶ」。「たね」は、きょうだいたちが困った時、つらい時、嬉しい時、安心して話ができる場所の「たね」を蒔いて、いっぱい増やしていこう!の「たね」です。
代表の清田はきょうだい児でした。中学生のころ弟が入院している病院に面会に行くと、中学生以下の子どもは感染予防のため病棟に入ることができず、病棟の扉の前には小さなきょうだいたちがいつも座っていました。
親御さんが面会に行くのを毎日何時間も待つ子どもたち。廊下に座ってお弁当を食べる子、宿題をする子…2、3歳の小さな女の子が「おかあさん、おかあさん」と泣きながら、それでも自分は扉の先に行ってはいけないことをわかっていて、扉を開けることはしない…その光景を見て、「子どもたちがこんな環境におかれていてよいのか、何かできることはないのか」と思った気持ちが、10年後「しぶたね」をつくりました。
子どもが大きな病気になった時、親御さんをはじめ、周囲の大人の目は病気の子どもに注がれます。それ自体は誰にも責められることではありませんが、ひとりぼっちのきょうだいたちの心も深く傷ついています。きょうだいが病気になって不安な気持ちだったり、病気は自分のせいなのではないかと心配したり、親にかまってもらえなくて悲しかったり、そんな気持ちをもつ自分を責め、寂しいのを無理やり我慢したり…。誰からも見てもらえない、誰も自分を必要としていない、自分はいらない子なんだ、と、自分を大切にする気持ちが弱ってしまうきょうだいもたくさんいます。
こちらのブログには、医療ソーシャルワーカーの方や医療ソーシャルワーカーを目指している方も来られていると聞きました。
病院は、きょうだいにとって居心地の悪い場所の1つです。ここにいたら怒られるんじゃないか、もうお母さんは迎えに来てくれないんじゃないか…歓迎されていない空気、不安、心細い、退屈…。
病院は、きょうだいにとって居心地の悪い場所の1つです。ここにいたら怒られるんじゃないか、もうお母さんは迎えに来てくれないんじゃないか…歓迎されていない空気、不安、心細い、退屈…。
でも、例えば、小さな自分のための椅子や少しの絵本。例えば、ニッコリ微笑みかけてもらうこと。ささやかに見えることですが、きょうだいは「ここにいてもいいんだ」というメッセージをちゃんと受け取ってくれます。病院で自分のことを「○○ちゃんのお兄ちゃん」ではなく「○○くん」と名前で呼んでくれた看護師さんがいたことを大人になっても覚えているきょうだいもいます。
大きなことでなくて構わないのです。100のうちの1でも、0と1では全然違います。きょうだいさんを見かけた時、きょうだいさんに関わる時、その子をホッとさせる力をもっていることをどうぞ思い出してください。
【★しぶたねさん関連リンク★】
「 病気の子どものきょうだいさんと周りの大人の方が一緒に読んだり 書き込んだ
りするための小冊子です。PDFを公開していますので
よろしければご利用ください」by代表の清田さん
画像上の文章から、pdfダウンロードできるページにリンクしています。
公式Blog:「しぶたねのたね」
公式Twitter:@sibtane
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本エントリは、しぶたねの代表者である清田さんよりご寄稿いただいたものです。
多くの方に知っていただきたい活動だと思い、ご寄稿の依頼をさせていただきました。
より多くの方に知っていただき、考えていただけたらと思っています。(by HY)
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