ソーシャルワークをさせてもらえない環境

公開日: 2010/01/12 MSW

昨夜、以前から仲良くさせてもらってる病院のソーシャルワーカーと飲んだ。


彼はひどい労働環境で働いている。


ここでは書けないような院内のありとあらゆる雑用を押し付けられ、相談援助業務に専念できない環境。


彼が言った「もっと違う次元で悩みたい」と。


医療の独壇場である病院では、ソーシャルワーク部門にある程度の力がなければ、自分たちの仕事を確立することが難しいのだと思う。


新人が勤める最初の職場が、名ばかりソーシャルワーク部門であったとしたら、超優秀で強固なメンタルを持ち合わせていなければ、そこで基礎的な力を身につけながら、成長していくことは難しいのではないかと思う。



ソーシャルワークは個人競技ではないのだから、ただひたすら面接技術を高めるとかそんなこと以外に、他の職種や所属機関との関係にバランスを取る能力も求められるように思う。



その人の力量は一緒に働いてみてはじめてわかるのだと思う。

他機関の同業者の批判ほどくだらないものはない、と最近思うようになった。以前はそんな風に思えなかったのだけど。


批判するのであれば、相手を変えるためになにができるかを考えたほうがよっぽど生産的だと思うわけで。

ケースで悩やむ以前に、ソーシャルワークをさせてもらえずに悩んでいるソーシャルワーカーがいることを忘れないようにしよう。


診療をさせてもらえない医者


看護をさせてもらえない看護師


リハビリをさせてもらえないセラピスト


そんな話は聞いたことがない。



ソーシャルワークは専門職か?


という問いに対して未だに胸を張ってyesと言えない。

ソーシャルワークをさせてもらえない同業者がいる限りyesと全力では言えない。それが悔しい。



これは個人の資質の問題なんかでは決してなくて、ソーシャルワーカーたちが共に考えていかなければならないことだと思う。



「コイツ、使えねー」と所属機関の他職種に思われるたびに


「この人、全然話にならない」とクライアントに思われるたびに


ソーシャルワークの「road of professional」は遠ざかっていくんだよ!だから、必死こいて頑張ろうよ!自分たちの仕事にプライドを付加することができるのは、自分たちの努力しかないんだ!!


って暑苦しく思いながら仕事をしようと思います。
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