第2回Social Action School 簡易レポート

公開日: 2017/07/05 SCA

先日は第2回Social Action Schoolでした。
今回の刑法改正に焦点を当てたソーシャルアクションを主導してきたNPOしあわせなみだの中野さんから、実践知を共有いただく。(詳細は改めて法人としてレポートします。)


本日中野さんより共有いただいた、
法律を介入の焦点に定め、法改正のタイミングをチャンスと捉え、戦略的に介入計画を立て、さまざまなマクロ実践の技術を用いて、法律に一文を加える、という結果に至った一連のプロセスは、中野さんが有する、世界、日本の性暴力に関する圧倒的な知識量、過去の様々な実践経験に裏打ちされたものだと感じた。
と同時に、属人化された実践を脱し、ある程度形式知化するためのアクションの枠組みを構築するための材料は、既に中野さんの中におありになるのだろうと感じ、知的興奮を覚えた。

多くのソーシャルワーカーにとって、メゾ、マクロの視点で、現象を捉え、その人の生活上の困難や問題を見立てるためには、身体に染み付いたミクロの視点をいったん”意図的”に遠影に沈め、アセスメントの範囲を拡張した上で、ミクロの介入を”選択する”ということを繰り返していくことが、遠いようで一番の近道であるように思う。

上記実践をサポートするために、ソーシャルワーカー自身が所属する組織、身を置く地域(における、集団、組織、それらの関係性など)のアセスメントを、介入計画、介入方法に連動して行いやすくするためのフレームが必要であると考える。

現場で出会う人の生活上の困難やライフヒストリーというメガネを借り、それらを通して社会を眺めることは、ソーシャルワーカーとしてターゲットにすべき、介入の焦点を見出すことを助けてくれる。

だが、介入の焦点を見出すことができたとしても、介入計画を立て介入することは、また異なる知識や技術が必要になり、その溝はメゾ、マクロに寄れば寄るほど深くなるように思う。

それゆえ、現場で目の前にいる人を支えることを通して社会を変えていくには、実践家としての自分に不足しているもの、不得手なものを補完してくれるリソースを調達しなければならないし、調達しやすい環境をつねにメンテナンスしておかなければならない。そして、そのためには自分について知っていなければならないよね、という手垢のついた言葉に帰着する、ということを、本プログラムの選抜一期生のみんなとの振り返りタイムを通して思ったのでした。
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