(Books)非社交的社交性 大人になるということ

公開日: 2013/05/24 勝手にブックレビュー 読書記録



読了。



タイトルから内容がわからない一冊でしたが、おもしろかった。



”生きにくさを財産とする。〜偏屈おっさんの哲学塾談義〜”とかのほうがおもしろさが伝わってよかったような気がする。でも、市場に迎合しないのが哲学者なのかなと思ったり。




第一部は、著者である中島氏の自分語りがメイン。偏屈(哲学者はみなそうだと著者は言うが)っぷり満載の、生育歴、仕事歴、結婚歴、子育て歴を語る。



第二部は、中島氏が主催する哲学塾に出入りする若者たちのケースレポートになっていて、生きづらさの境地にある若者たちが、自分たちの「そのまま」でいられる場所を求めて、哲学塾の門を叩くのだけれど、中島氏と若者のやりとりが、非常におもしろく、笑えた。


もしかしたら、精神保健的な専門用語で片づけられてしまうだろう若者たちの「さま」を、中島氏は、分析するわけでもなく、批判するでもなく、ときに涙腺ほろりときたり、バカみたいにまっすぐなヤツだと感動したり、「ええい、バカめ!」、「ああ、もう勝手にせい!」、「ええい、バカの標本め!」とあきれたり…。


でも、その根底にあるのは、氏が言う、


「どうにかして自滅することなく、その"生きにくさ"を財産として活用する道があればいいと願っている」というメッセージ。


この一文がなんだかとても刺さった。


恥ずかしながら、他の著作を読んだことがなかったので、まとめ読みしたいと思った著者との出会いでした。





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