スーパーバイズ・ニーズマッチングのシステムについて考える

公開日: 2013/01/14 MSW SW解体新书制作委员会 思索

昨年からお伝えしている、ソーシャルワーカー現任者の「教えたい」「教えてほしい」のニーズマッチングについて、本年は具体的に企画をしていこうと考えています。



上記、ニーズマッチングについて、私の考えは以下の通りです。


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「教える経験」無しにキャリアを積み上げざるを得ない場合が多い、というのが、結果、MSWたちの教育的機能を脆弱なものにしています。

いくら実践経験が長かろうと、「教える訓練」すなわち、「教えるということ」を学んだり、教えてもらったりしなければ、「教育的機能」は身につかないのです。

現場でガツガツやって、ある日ぽーんと管理的業務に付かざるを得ない立ち場になったときに、後輩を育てた経験が無い、なんてことはこの領域ではざらにあります。

自身の「教育的機能」の欠落を棚に上げて、「見て盗め」と言うことは簡単ですが、それでは、この業界の現場教育の構造的問題を先送りすることにしかならないのです。

(上記、以下の過去エントリから抜粋)
「教えるということ」を学んだり、体験したりしなければ、「教育的機能」は身につかない


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まずは自分の親密圏からはじめよう、ということで、手始めに、今年の夏にソーシャルワークを語る会のメンバー2時間程度の講座企画を検討中です。

第5回ソーシャルワークを語る会も参加者募集中です



先日、知り合いの社会福祉協議会の職員と話をしました。
その際、「教えたい」「教えてほしい」のニーズマッチングは需要があるという意見を得ました。

職人芸と言えば聞こえがいいのですが、それは、「教育」という専門職の三大機能のひとつを放棄していることとほぼ同義だということは、その社会福祉協議会の職員とも意見が一致したところでした。



その際、たとえば、社協職員が、自分の得意分野について、「これが得意で、これができます」という自己タグ付けをしてもらい、そのタグをもとに、検索ができる職員データベースをつくるとか、おもしろそうだねって話をしました。



各職員が自己申告でアンケートに答えて、それをデータベース化し、過去に関わった企画や、得意分野、有している資格、その人が紹介可能な人材など。そういった情報に、職員各自がアクセス可能にする。という案を出しました。そうすることで、職員各自も自分の強みや得意分野について自覚する機会にもなり得るのではという副次的な効果についても話をしました。


彼が勤務する社会福祉協議会では、自分の組織、系列組織の中で、「誰がどんな強みをもっていて、誰に相談したらいいかが、わからない、先輩たちも、誰が何が得意かなども知らない」と。そういった現状を補うシステムとして、上記のようなデータベースがあったらおもしろいねという話をしました。




私個人としては、例えば、Webで、「教えたい」ニーズのあるソーシャルワーカーが登録できるサイトつくり、決まった質問に答えてもらい、リスト化し検索可能にする。簡単に経歴等も可能な限り載せる。閲覧者が話をきいてみたいSWに連絡取れるような、仕組みをつくる、ということをやりたいと考えています。

そうすれば、「教えたい」というニーズがあるという前提と、閲覧者が、「各々のソーシャルワーカーの価値について知ることのできる質問への回答」を閲覧できることで、より「この人に話聞いてみたい、バイジー的に関わってもらいたい」というスクリーニングができるんじゃないかなーと。



「足で稼げ、見て盗め、組織内に相談できないなら、自分で話を聞きにいけ。」
これも正論ですし、なんら間違ったことではないと思います。

ですが、現状を変えていくためには、選択肢は多い方がいいと思うのです。マッチングシステムは、「教える」、「教えてほしい」のニーズをよりマッチさせる打率をあげる。その程度のものだと考えています。



その上での、冒頭の「教えたいニーズ」と「教えてほしいニーズ」をマッチングさせるための講座をやろう、という企画になります。



実地で、ニーズを調査して、次に繋げる。
いまはまだあくまで仮説の段階ですから、企画し、フィードバックを受け、上記システムを構築していこうと思っています。


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