これからの自身のキャリアについて考える。

公開日: 2010/06/11 キャリアデザイン 思索

4年目になり早2カ月。
身体は疲れているけれど精神的充足感に溢れている最近です。

3年目の課題は「アセスメントに基づいて、他職種に働きかけることができる力をしっかりと身につける」でした。

つまりは、「患者さん家族から得た様々な情報を、きちんとアセスメントし、ソーシャルワーカーと患者・家族内で完結させてしまうのではなく、チームで患者さん家族にアプローチするために活かしていく」という基本的、しかし「患者さん家族の環境に働きかける」という観点からの非常に重要なスキルだと思っています。

ただ粛々と自身に課した課題に焦点化しながらケースを積み上げた3年目。

「働きかける」ためには患者さん家族を取り巻く人々の関係性や力動に焦点を当てる必要があります。他職種に働きかける際も同様です。ソーシャルワーカーが1人で出来ることは数少ない。スタンドプレーで完結できるのは転院先探しくらいでしょう。

3年目を終え、院内の他職種と「信頼ベース」の仕事ができるようになってきたと感じます。

「ソーシャルワーカーはこういう視点で物事を見ていて、こういう働きかけを他職種にお願いしたいんです」ということを他職種に対してケースを通して伝え続けていくことで、他職種のスタッフが、患者さん家族の些細な言動や出来事を、聞かずとも情報として教えてくれたり、繋いでくれたりすることが増えてきて…。

これはつまりは、ソーシャルワーカーが「使える」と思ってもらえたことと同義だと思うのです。
「ソーシャルワーカーに言っても仕方ない」と思っているのであれば、わざわざ情報を持ってきてくれることもしないと思うのです。

「信頼ベース」の仕事ができるようになってきたことは、自分の小さな自信にもなりました。

4年目の課題は、「アセスメントに則り、いくつかの考えられる事態をイメージしながらアプローチをできる力を鍛える」というような感じでしょうか。

イメージするには少しの余裕が必要です。思いもよらない方向に物事が逸れていっても、想定しうる場面に対するイメージを持っていることで、修正可能な場合もあります。
考える余裕、イメージする余裕を一貫して持ち続けられるようtryを重ねようと思います。




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最近、自分のこれからのキャリアについてよく考えます。
いつまで今の職場にいるのか。次のステップとして自分に何を課すのか。
そういったことを考えることが苦痛で仕方なかった時期もありました。

元々、この世界を志したきっかけは、病気や障害を持った子どもたちが病院から元いた地域・学校に戻り、当たり前の生活を取り戻すために、自分が出来ることは何かと考えたことでした。

入院すれば勉強も遅れる。自分の体の不安もある。
他のみんなから取り残されてしまうのではないかという心配もある。
病気や障害による生活のしづらさもある。

病院はそんな子どもたちの理解者で溢れている。
家族、医者、看護師、コメディカルのスタッフ、学校の先生。
みんな子どもたち・家族の理解者になってくれる。

けれども、地域に帰れば、同じようにはいかない。
理解者の数は少なくなる。守ってくれる人の数も少なくなる。

いろいろな不安を抱えながら退院し、生活を送っていく子どもたちが、病気や障害を受容しながら、きちんと自己肯定感を育みながら成長していくためには、病院と地域の橋渡し役となる人が必要だ。

という風にずっと思っていました。学生時代、ソーシャルワーカーという仕事がそこに関われる仕事なのだと思い、その職に惹かれたのです。


今の職場は小児科の入院はありません。
ここに身を置く限りは、ソーシャルワーカーとして病気の子どもには関わることができません。


しかし、実習先での指導者との出会いや、職場の上司との出会いにより、仕事を始めてからは、そんな想いを抱くことなく、ソーシャルワークのおもしろさ、奥深さに惹かれ、専門職として胸を張れる仕事ができるようにと日々踏ん張ってきました。病気の子どもに関わりたいとか、そういう想いはどこかにいってしまったかのように、思いだすこともありませんでした。

けれでも、3年目を終えようとした頃、再び、どこからともなく、自分の原点でもあるところに関わりたいという想いが蘇ってきて、その感情の処理に、置きどころに非常に戸惑い、仕事の邪魔になることもありました。


約1ヵ月間。もやもやした行き所のない思考と向き合い続け、至った結論は


1.自分が今現在身を置く現場で、最高のパフォーマンスを発揮できるよう全力で邁進する。
それは職業人として当たり前のこと。

2.自分がやりたいことについて考える時間を持ち、関係のある人に会ったり、学会に参加したりして、3年間封印していた想いが、どのように刺激され反応されるのかを確かめていく。

3. 1、2の両者を共に刺激させあい、自分のモチベーションを高めていく舞台装置とする。

の3点。

ここ1,2カ月、うだうだとしていましたが、今は非常にクリアでいい循環が保てています。


「信頼ベース」の仕事を積み重ねる。
「自分のやりたいことに関する物事にアクセスし、自分の変化に耳を傾ける」


非常にシンプル。
悩んでいたのがバカみたいだ。
話を聞いてくれた人に感謝の気持ちでいっぱいです。


でも、素直に嬉しかったのです。
病気の子どもと家族に関わりたいという再び蘇ってきた想い。
自分の原点だと思っていたことが、やはり自分の原点だったんだと気づくことができて。


自分の気持ちに正直に。
今できることを全力で。


その先に出会える景色を楽しみにして、明日も頑張ろうと思います。
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