恊働のためのストレッチの必要性について考える -他職種・他機関との関係性構築のために-
公開日: 2013/08/16 MSW チームアプローチ 思索
日頃、他職種・他機関とやり取りする際に行なう全てのコミュニケーションは、
「恊働のためのストレッチ」だと考えるようにしている。
「恊働のためのストレッチ」だと考えるようにしている。
本エントリでは「恊働のためのストレッチの必要性について考える -他職種・他機関との関係性構築のために-」と題し、記していきたい。
1.恊働のためのストレッチはなぜ必要か?
「いざ、一緒にチームを組んで仕事に当たれ!!」という事態になったときでも、日々の小さなやりとり・コミュニケーションを、相手との「恊働のためのストレッチ」と定義することで、相手のコミュニケーション・スタイルを自分のデータベースに叩き込んでおけるし、相手との良好な関係を築くための「種」を撒いておくことができる。
ひとつの仕事を協働する中で、いい関係を築けた相手とは、その共通体験を土台に、次に一緒に仕事をしたときに、それ以上の仕事を提供できることが多い。
その理由は、「恊働のためのストレッチ」が既に終了していて、余計な探り合いや互いの力量の計りあいをせずとも、本題に入っていけるからだ。
そして、相手との良好な関係を築くための「種」を撒いておくことは、関係性のメンテナンス、と言い換えることができる。相手との良好な関係性が築かれていれば、恊働する際に生じる”場の影響力”は大きくなる。そして、これは非常に馬鹿に出来ない。
だから、関係性のメンテナンスを日々行ないつつ、両者の間の「関係性値」を保っておくことも大事なことだと思う。
2.恊働における両者間の関係性値
『2者間の恊働により生じる場の影響力=(Aさんの力量+Bさんの力量)×両者間の関係性値(良好なほど高値)』と定義できる。
自分の力量を高めるっていうのは当然、どんな仕事でも大切だが、他者と協働し為す仕事においては、「両者間の関係性値」が、AさんBさん個々の力量にレバレッジをかける。
おそらく、「両者間の関係性値」を構成する要素は以下みたいなものになると思う。
両者の関係性値=【A→B(信頼値+友好値+信用値)】×【B→A(信頼値+友好値+信用値)】
・信頼値(力量に対する
・友好値(人格に対する
・信用値(仕事ぶりに対する
日々、ここまで馬鹿みたいに事細かに考えて、やり取りしているわけじゃないけれど、定義化して、書き記すとこんな感じになると思う。
3.ソーシャルワークはスタンドプレーでは完結し得ないからこそ…
日頃、他職種・他機関とやり取りする際に行なう全てのコミュニケーションは、
「恊働のためのストレッチ」だと考え、互いの、信頼値、友好値、信用値が保たれている状態で、「恊働モード」に入ると、滅多なことがない限り、クソみたいな恊働作業には決してならないという実感値だけはある。
ソーシャルワーカーの仕事は、スタンドプレーで決することってほぼ無いので、他職種・他機関とのコミュニケーションや、恊働のモードについて、時間をかけて考え、トライして自分なりのスタイルを確立させることにエネルギーを注力することは、未だなお、非常に意味のあることだと思っている。
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