論文紹介)論文「ソーシャルワーカーの思考に焦点を当てる意味-反省的実践家の視点から-」著:日和恭世氏
別府大学の専任講師「日和恭世」氏の論文「ソーシャルワーカーの思考に焦点を当てる意味-反省的実践家の視点から-」全文、頷きながら拝読しました。
調べたら、日和氏は、元回復期病院のMSW。
http://www.beppu-u.ac.jp/general/files/2012_vol105.pdf
以下、論文一部抜粋させていただきます。
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ソーシャルワーカーは歴史的に「思考し認識すること」よりも「共感し実行すること」を重視してきた(Bartlett=1978)。そのため、アセスメントについても、「ソーシャルワーカーが状況をどのように認識しているか」ということよりも、「何をアセスメントするか」、「アセスメントにおいて何を気をつけるべきか」などといった方法に強い関心を示してきたのではないだろうか。
(中略)
ソーシャルワーカーの意思決定の質を向上させるには、ソーシャルワーカーが自分自身で科学的な推論ができるよう訓練をしなければならない。そこで大きな役割を果たすのが「クリティカル・シンキング」である。クリティカル・シンキングとは、「一種の評価に関する思考である。それは、批評と創造的思考の両方を含み、特に信念または行動を裏づけるために示される推論や議論の質に関わる。」と定義される(Fisher=2005:18)。
専門職としてのアカウンタビリティを果たすためにも、ソーシャルワーク実践や教育に積極的にクリティカル・シンキングを取り入れていくことが必要であると考える。
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