社会の支え手たちを支えるシステム〜Social Change Agent System〜 【実装機能編.Ⅰ実践知・格納計画】

公開日: 2014/02/11 SCA 思索 社会起業



本エントリでは、システム内の
【実装機能Ⅰ.「実践知コンテンツ配信プラットフォーム」】についてお伝えさせていただきます。

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・実践知コンテンツ配信プラットフォーム【実装機能.Ⅰ】
(研修実施の地域間格差解消等を目的とし、価値あるコンテンツを日本全国で共有するためのプラットフォームをつくる。コンテンツは社会福祉領域に限定しない。研修に様々な理由で参加が難しい支え手たちにリーチする。コンテンツ提供者へのフィードバック機能も実装する)

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実装機能1は、以下3つをキーワードに設計されます。

『日本全国の支え手たちの践知を集する「践知納計画」』

・支え手共同体における「贈与と返礼」システム

・価値ある知識と技術とネットワークの公的使用を可能にするシステム

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1.『日本全国の支え手たちの践知を集する「践知納計画」』

『伝承されず消え行く「実践知」を、  
ネットというインフラを活用し集約する「実践知の格納庫」を創る』

この業界は、実践知を見える化して、後進たちに伝承しようという意識が本当に低いと感じます。例えば、キャリア20年超えの現任者の中にも、「自分の長年の実践知を共有できる形にして残す」という意識のない人が多いように感じます。
他業界においてはeラーニング等がありますが、この業界でウェブを活用した事例で確認できたのは、日本ソーシャルワーカー協会が、「会員向けライブ配信」をはじめたことくらいです。


多くの現任者たちが、「長年の経験から得た実践知を、誰にでも共有可能な形で後進たちに残していく」ということができないでいたことで、いったい今まで業界全体でどれほどの「価値」が失われてきたことか。それは、業界全体としていったいどれほどの損失なのか?


業界全体としての「怠慢」が、
業界全体として、価値損失をどれほど生じさせたのか?

それを考えるとき、私はいつも目眩がします。

業界全体が容認してきた上記「価値損失」に対して、
実装機能Ⅰは、「実践知・格納計画」を遂行します。

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2.学びの会格差解消を成す支え手共同体における「与と返礼」システム

先日、九州のソーシャルワーカーの方と話をしたときに、「近くで開催している研修がほとんどなくて、他県まで出て行くことがある」という話を聞きました。

これ、首都圏に住んでいる人にはわからないかもしれませんが、事実です。

そのほか、例えば、一人職場にいる人が、多くの現任者たちの「実践知の格納庫」にアクセスできる環境にあるとしたら、どうでしょうか?
参照可能な「先進たちが、ぶつかった迷いや悩み、そしてどのように乗り越えてきたのか。各々の現任者たちが普遍化させてきた実践知というヒント」がいつでも側にあれば、それは、助けになりませんか?

私は大いになり得ると考えています。

また、インターネットを活用することで、子育て中で、研修会場に行くことができない現任者にとっても、手軽にアクセスできるものになるでしょう。

3年目には3年分の実践知があり、5年目には5年分のものがあります。
それを、支え手たちを支えるシステムに還元することで、支え手共同体における「贈与と返礼」システムはより一層強化されるのです。

例えば、10000人の現任者たちが、
自らの「実践知」をシステムに投げ込んだとしたら、どうなるでしょうか?


「今まで誰も見たことのない"実践知というカオスの海"


つまりは、「センセイ」と呼ばれる人の「ご講義」だけではなく、現任者も含めた多種多様な実践知が流れ込むのです。システムは、流れ込む際の障壁を限りなく下げます。

とんでもなくおもしろいことになるでしょう。

だって、現場の頑張ってるみんなの実践知が結集することで、未来の支え手たちに、大っきい”武器”をバトンタッチしてあげることができるんですよ。

そうすれば、きっと、未来の現場は今よりよくなる。
自分が苦労したり馬鹿みたいに悩んだことは、決して無駄ではないけれど、
これから現場に入る未来の支え手たちの、同じ苦労や悩みを、少しだけ減らすことができるかもしれない。

私は、そういう現場を未来に創ることに注力したいのです。


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3.価値ある知と技とネットワクの公的使用を可能にするシステム

【実装機能Ⅰ】では、ユーザーが、「コンテンツ発信・消費」2つの立場を行き来するようになります。

プラットフォームを創ることで、草の根的な勉強会、意識のある個人の援助者が発信する際にかかるコストを下げます。

そして、これは、その会や個人にとっての「PR機能」も有するわけです。広告宣伝費をかけず、良質なコンテンツを配信すること自体が、広報宣伝になるというわけです。


・大学、職能団体、任意団体等との恊働

大学の学部や、研究室単位で「○○大学社会福祉学部チャンネル」、○○研究室チャンネル」というものが増えていくでしょう。

大学にとっても、既にそういったコンテンツを有していれば、プラットフォームにおいても共有することで、大学自体のPRにもなります。(例えば大学院の授業を配信したりして、大学院の宣伝をしたりすることも考えられます。)


職能団体もライブ研修では参加費をとって、
それをコンテンツとしてプラットフォームも載っけていけばいいと思っています。

「日本○○協会チャンネル」

○○勉強会チャンネル」

○○(個人)チャンネル」

etc…

例えば、「わたし、今度、この勉強会で講師をするから、動画に撮って、アップしよう」というカジュアルな個人発の「学びの共有」、「知の格納」もできるようになります。


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・機能面について

【実装機能Ⅰ】においては、コンテンツの評価機能も設け、質的に評価されない「コンテンツ」は埋もれていくようになります。ユーザーがコンテンツの質を評価するのです。自然とユーザーがどういったコンテンツを求めているのかということもコンテンツの量が増えていくことでわかるようにもなるでしょう。

極論、私がブログのコンテンツを講義形式に動画・音声・テキスト編集して、どんどんアップしていく。そういうことが、プラットフォームをつくることで、より容易に可能になります。(個人ならYouTubeでやってもいいと思いますが、どう届けたい人に届けるかも合わせて考える必要があります)

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【実装機能編.Ⅰ】は、資格、職域、職能の限定はしません。というか、そういった分類は、「社会の支え手を支えるシステム」においては無意味です。そして、「偶発的な学び」を駆動させるための、意図的な設計が必要だと考えています。

例えば、面接技術のコンテンツを探していたら、「お!おもしろそうなインタビューコンテンツを見つけたぞ」などという「偶発的な学び(つまりは出会い)」が生まれる仕掛けを入れたいと考えます。

例えば、新聞の紙面のように。新聞は、紙面の中に「はっ!と目に付く」記事を拾い読みしたりすることができます。そういうインターフェイスを考えたいと思っています。


【実装機能.Ⅰ】は、システムのもつ影響力が、コンテンツ配信者に対し強大な広報宣伝力を付与します。
個人で配信するには、よほどコンテンツの質がいいか宣伝広報を考えないと、届けたい人に届けることが難しくなります。システムのユーザーが多ければ多いほど、影響力は高まります。(コンテンツ配信側に、インセンティブを設ける等の細かい設計も考える必要があると思いますので詳細については詰める必要があります)


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Social Change Agent System
は、職域・職能を限定しない「社会の支え手を支えるシステム」です。ですから、そのユーザー数が増えれば増えるほど、「学びの共有」機能、「実践知の格納先」としての規模は大規模なものになるでしょう。


私は、いつも思います。
インプットを、自分の腹の中にずっと入れているような人間は、それが「機会の損失」だということに気づいていない。自分の得たインプット・実践知を発信、共有し、「未来に贈与」することで、自らに返ってくるものの多さに気づくことが出来るのです。


システムが10年稼働し続ければ、そこに格納される「実践知」は莫大なものになるでしょう。それが、未来の後進たちへ向けた業界全体としての「贈与」となることを私は疑いません。



『日本全国の支え手たちの践知を集する「践知納計画」』

・支え手共同体における「贈与と返礼」システム

・価値ある知識と技術とネットワークの公的使用を可能にするシステム


業界全体としての「怠慢」が、
業界全体として、価値損失をどれほど生じさせたのか?


業界全体が容認してきた上記「価値損失」に対して、
実装機能.Ⅰは、「実践知・格納計画」を遂行します。


2015年、システム構築に向け、本格始動予定です。



【実装機能2:coming soon!! 】に続きます。 


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