他職種とのコミュニケーションにおける苦い思い出

公開日: 2013/03/15 MSW 思索




「HYさんって本当に事故に遭わないですよね」
今週、同期に言われた一言。

うちのソーシャルワーク部門の間では、他部署のスタッフとの間に生じる「いざこざ」を、通称「事故」と呼んでいる。笑
連絡が上手く伝わっていなかったり、意図が誤って伝わっていたり、そういったときに事故にあう確率は高まる。




どんなときだって、他部署のスタッフとのやりとりの基本は対面のコミュニケーションだと思う。他機関ならともかく、同機関にいるなら、足を運び会いにいき、顔を見て話をする。電子カルテだけで情報収集することはしない。


スタッフと対面でコミュニケーションをするのは「情報収集」が主なる目的ではなくて、「この人と一緒にどんな仕事ができるか」ということを確認する時間だと思う。その積み重ねで、一緒にできる仕事の質は変わる。コラボレーションできる幅もひろがる。


1のことを伝えて、1.3 くらいのことを汲み取ってもらえたりすると、ものすごく嬉しいし、仕事をする上でのテンションがあがる。

とある仕事を依頼するための「必要な情報」を説明している時点で、「じゃあ、こっちは、これをすればいいですよね?」と返答がぽーんと返ってくると、この人とはきっと一緒に仕いい事ができるな、と思い、相手に対する信頼はより深まる。


他スタッフとコミュニケーションを取る際に使用している3つの冠詞がある。
「報告なんですけど」「お願いなんですけど」「相談なんですけど」以上。笑
この3つの冠詞を最初に投げかけることで、そのときの相手のモードを読み取る。


相手の仕事の優先順位の上位に強制的に食い込ませるわけだから、相手の置かれている状況を、観察する、っていうずる賢い術も身についた。


他部署のスタッフと気持ちのいい仕事ができたとき、思い出す顔がある。
前職場の病院の療養病棟にいた看護師さんの顔だ。


当時現場2年目だった自分は、病院にも慣れ、それなりに仕事ができてきはじめていると感じはじめている頃だった。そうすると、慢心というものが生まれるのか、他スタッフへの大事な伝達事項を、期日ギリギリに伝えたり、そういうことが続いた。その矢先だった。


「HYくんは、ひとりで、仕事ができると思っているんでしょ!!それならひとりでやりなさいよ!!」その看護師さんが、もの凄く悲しそうな顔で、でも声は怒りに震えて、そう言った。いつもは柔和で、優しくて、そんな人だったから、余計に響いて、堪えた。


とにかく自分の仕事を恥じた。恥ずかしくて、申し訳なくて、仕事に慣れ、調子にのっていた自分は、もう本当に消えてしまいたかった。


結局、前の職場を辞めるまで、その看護師さんからの信頼は得られなかった。


その看護師さんに「ごめんなさい」は言えたけれど、大切なことを教えてもらったことに対する「ありがとうございました」は伝えられずじまいだった。


それが今も心残りだ。


あの日以来、もう、あんな恥ずべきことはすまいと、固く心に決めた。
今も、あの看護師さんのもの凄く悲しそうな顔と、怒りに満ちた声を思い出すと、恥ずかしく悔しい気持ちがこみ上げてくる。


何かの縁で一緒に仕事をすることになった人と、できるなら、信頼し合い、楽しく仕事をしたい。これは自己満足ではなく、結果、患者さん家族の利になるのだと思っている。


だから、これからも、無事故をつづけよう。
ゴールド免許保有でいこう。



しかし、車の免許は、未だ、ない(笑




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