買い物難民 新たな商機(News)

公開日: 2012/05/20

「買い物難民」という言葉をご存知ですか?
「買い物難民」を商機とし、主要な企業の取り組みについて紹介をしている記事がありましたので紹介します。(以下 読売新聞 23年4月29日付記事より抜粋)
テレビで注文 / 「デパ地下」宅配 
買い物難民」に、食料品や身の回りの品を宅配するサービスが広がっている。高齢化社会での社会インフラの充実という側面のほか、消費不況に苦しむ流通業界が新たな成長市場を取り込む動きも広がっている。(瀬川大介、畠山朋子)

小売り・商社 食品スーパーのサミットを傘下に持つ住友商事は5月以降に、NTT東日本などと共同で、生鮮食品などを自宅のテレビを使って注文できるサービスを始める。パソコンを持っていないお年寄りなどに配慮しており、代金は口座振替かクレジットカードで決済する。一部商品は配達時に代金を支払うこともできる。

インターネットで商品を注文して自宅などに配達できるネットスーパーも急増している。コンビニエンスストアのローソンは昨年10月、ネットスーパー「らでぃっしゅローソンスーパーマーケット」を開設した。野菜は注文を受けてから収穫するので新鮮さを売り物にしているが、配達までには最短3日かかるという。

ファミリーマートは3月5日、高齢者向けの弁当宅配会社、シニアライフクリエイトを子会社化すると発表した。コンビニが扱う日用品などの宅配を行うことを視野に入れている。 

矢野経済研究所は、コンビニやネットスーパーの宅配事業の2015年度の市場規模は、06年度比で11倍超の1076億円に成長すると試算する。このため、これを取り込もうという動きが広がっている。

セブン&アイ・ホールディングスは、店舗の店員などが弁当やおかずを宅配するサービスである「セブンミール」を拡充する。現在は500円以上を購入した場合に送料無料とするサービスを一部都内で実施しているが、近く全国展開する。
百貨店業界も取り込みに必死だ。 

三越伊勢丹ホールディングスは昨年10月、子会社を通じて、関東の1都6県で食品宅配サービスを始めた。生鮮品のほか地下食品街の人気菓子など約1200点を、ネットや電話などで注文できる。エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングなども宅配事業を強化している。

相次ぐ参入で競争が進み、サービスが一段と充実する期待もある。宅配事業が成長すれば、店舗向けとは別の商品流通網も必要になる。流通業界にとって、新市場が新たな投資負担を強いる可能性もある。

買い物難民 自宅近くの商店街がさびれたり、自家用車を持っておらず郊外の大型店に行くことができないお年寄りや、帰宅時間が遅い共稼ぎ夫婦などを指す。経済産業省によると全国に600万人はいるという。大都市でも地価が割高で食品スーパーなどが少ない上に、価格が割高で買い物に不自由するケースがある。
(2012年4月29日  読売新聞)


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