ソーシャルワーカーである自分の給料がどこから出ているか?という問いについて考える
とある当事者団体の方から、”所属機関に縛られないクライアントの医療・福祉・介護等をコーディネートするソーシャルワーク職を設けたい。既存の枠にとらわれずSWが活躍し、患者の安心・安全な療養生活を実現するというコンセプトでの創設”をと、お話いただく。今、社会にとても必要とされている枠組みだと強く感じるけれども、制度に位置付いていないゆえ、資金的な困難が常に存在する。ソーシャルワーカーである自分の給料がどこから出ているか、という問いを考えると、前述した当事者団体の方の言葉を実現するに超えなければならないことがたくさんあることがわかります。
「既存の枠」を超えることができていないゆえ、どの制度にも当てはまらない人が制度の犠牲になる。自分が現場で働いていた時に感じたのは、日本のSwerの多くは、社会保障上の制度に位置付いており、ゆえに、組織の機能(つまり制度の枠外)に合わない支援をつくりだすことが難しいということでした。
当事者家族が代表をつとめる小規模の当事者団体の多くは、
・代表の手弁当で運営 ・会の代表として他の当事者の方から相談を受けている
というように、人もお金も基盤が弱い中で、中には、より多くの当事者を支える仕組みをつくるために、政策提言などに取り組まれている方もいらっしゃいます。
骨形友の会も、今まさにこの課題抱えてて、代表とか役員自身も当事者として抱えてることがあるから、運営するのが難しい。会の中で、当事者同士で支え合うしくみができればいいな。 https://t.co/ELOSIrJncG
— きゃ (@kas_rin) 2016, 1月 18
まさにその通り!
自身が所属する自助グループも然り
本当はこういう組織にはきちんと政府のバックアップがあっても良いはず…
創設者の想いを引き継ぎながら次に続く仕組みを考えないと
抱え過ぎてきた人が最終バーンアウトしてしまうことになる https://t.co/aMLhoAewww
— ななこはん@ユアノン×2/5レオちゃん (@nanakobuta0316) 2016, 1月 18
当事者家族ではなく、当事者自身の自助グループですが、こんな感じですなぁ。まぁ、私はいつでも辞められる、と思ってやっているので、気楽にやってます…。 https://t.co/Szo61N6FnT
— ともぞう@SCAメルマガ連載中 (@tomoume) 2016, 1月 18
昭和30年代から40年代にかけて、おおよそ障害種別に設立された家族会組織も、多くはこのパターンですね。活動が現在も続けられているのは、会として行う相談事業に国の助成金がついて財政基盤が安定したという要因はあると思います。(続) https://t.co/FAC968qwui
— 宗方 涼 (@munakata_ryo) 2016, 1月 18
承前)活動を全国に広げた家族会はとりわけ、組織の世代交代や安定的な運営が常に重要な課題です。創設時の思いをどう引き継ぐのか、ガバナンスに問題はないのか等、歴史が長くなるほど重みも増しますし、扱うお金の額が増えるほど、不備や瑕疵は組織の存亡にも直結します。
— 宗方 涼 (@munakata_ryo) 2016, 1月 18
ですが、当事者団体の代表の方ご自身も当事者として、自分や家族の課題に対処しているゆえ、思うように活動ができていないという方も多いと聞きます。
ソーシャルワーカーやさまざまな支援者が自組織(制度の枠内にある)の外に出て、当事者団体とその代表の方をサポートする、もしくは協働することができれば、結果として、様々な当事者の方に支援を届ける道筋を強化することにつながるのではないか、と。