早めに絶望し、様々な既成概念から「おりる」ということ【マインドフルネスの思考から】
先日、はじめてお会いしたマインドフルネスを教えてらっしゃる方がおっしゃっていた「早めに絶望して」、「(世の中にあるさまざまな既成概念から)おりる(降りる)」という言葉によって、自分の過去への意味づけがまたひとつ豊かになった気がしました。
グーグルなど、欧米の有名企業が能力向上のトレーニングとして「マインドフルネス」を取り入れていることは有名な話です。
「評価や価値判断にとらわれることなく、今の瞬間に意識を向ける」というこの実践は、ストレスの軽減、脳の活性化、チームワークや生産性の向上、創造性の発揮など、様々な効果が注目されています。
援助者が、自身の枠組みを構築し、その枠組みの中で、目の前にいるクライアントを捉えることは、その根底には「自分のわからないもの、知らないもの、得体のしれないものに対する恐怖」があります。
その恐怖の正体は援助者によって違えども、その恐怖を自覚せずに、知識や技術で援助者として武装していくことは、武装したものの重さと、自覚できない恐怖により、磨耗していく、擦り切れていくことにもなりかねないのだ、と
枠組みを剥ぎ捨て、自分の中にある恐怖と出会い、「早めに絶望して」、援助者としても人ととしても「さまざまな既成概念から)おりる」ことで、燃え尽きてしまうことを防ぎ、そして、援助者の皮を被った「リベンジャー(復讐者)」として、クライアントとの関係性を不健康なものにせずにすむ(つまりは、不利益を被らせずに済む)
と、話を伺った方の「言葉」も借りて、そのように自分の中に、意味づけました。
何か新しい一歩を踏み出すことは、自分の「今」の枠組みから出ようとすることであり、そしてそれは怖いことでもあります。
ですが、その恐れに気づいたとき、自分がなにを大切にしたいのか、何を成し遂げたいのか、そういったことを知るヒントを得ることができる。そんな気がしています。
「誰かとつながって、そのつながりによって、またあたらしい誰か(なにか)をつなぐ」この循環をもっている人は、いい顔をされているんですよね。
つなげてくださった方々に感謝するとともに、どうか、自分もその循環の中で、誰かをつなぐ人になれていることを祈るばかりです。
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