「経験したことのないことを語るな」という言葉のもつ意味とは?

公開日: 2015/02/23 思索


「現場にいたことのない人間が現場について語るな」
「教育に携わった事のない人間が教育について語るな」
「論文を書いたことのない人間が論文について語るな」

こういう言葉を見聞きするたびに、想像力の欠如と、ちっぽけな”プライド”のくだらなさを感じる。


経験したことのないことを語るな、というのは、その言葉自体が自身の想像力の欠如を表明することであり、「私は”ここ”にいるから語れるの!外にいるあなたに語ってもらっちゃ困るの!わたしの語れる領域を侵犯しないで!」と読み替えられることに気づかないのは、プライドが思考を停止させているにことに他ならない。どうして、そんな簡単なことに気づかないのか。

現場にいる人間はどんどん教育や研究に口を出せ。
教育にいる人間はどんどん実践や研究に口を出せ。
論文を書いていない人間も論文について口を出せ。

敬意と想像力をもって、どんどん語れ。
やったことのないことを語れることもまた想像力のなせる技だし、なにより、互いが互いについて語り、いろんな領域をクロスオーバーしなければ、これからのSW業界にとって、何もいいことはない。

何度でも言う。
経験したことのないことを語るな、というのは、その言葉自体が自身の想像力の欠如の表明であり、プライドが思考を停止させているにことに他ならない。


そのことを経験したことのない人の圧倒的な思考量が、そのことを経験したことのある人の空疎な時間を凌駕するなんていうことはザラにある。

だからもし、「現場にいたことのない人間が現場について語るな!」という言葉を誰かから向けられたとしたら、さらっと軽く流しておけばいい。

あなたが、そのことについて真摯に自身の能力を総動員して考えてきた時間は、この業界に活きているし、これからも活きていく。


数年後には、それが証明されるさ。

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