研究概要説明書『「社会の支え手共同体構想」 〜社会福祉領域等の従事者たちを支える仕組み・システムの研究・構築〜』(テーマⅠ:2014.2)

公開日: 2014/02/15 SCA 研究 思索


研究概要説明書(テーマⅠ:2014.2)

【研究希望テーマ】
「社会の支え手共同体構想」
〜社会福祉域等の事者たちを支える仕システムの研究・構築〜

0.自己
私は在、急性期の医療機関にて社会福祉士(ソシャルワ)として勤しております。7間従事する中で、社会の支え手としての社会福祉域等の事者たちを支える仕システムが必要だと考えるようになりました。


日本全国の社会福祉域の事者たちが現場で得た技ネットワク等の践知を、日本全国の社会福祉域の事者たちで共有できる「社会の支え手を支えるシステム」の研究構築したいと思っております。


在は、「社会の支え手を支えるシステム」の構築据え、既存の体や大学との恊働や、実際のシステムのユとなる社会福祉域の事者たち実際のコミュニティづくりを目的とし、NPOを立ち上げ、イベントを企画、行して法人化の準備中です。

今後、し、インタネット上のシステム構築を考えています。日本全国の社会福祉域の事者の格や域にとらわれないコミュニティを形成し、そのコミュニティの方々にシステムのβ版を使ってもらい、フィドバックをもらいながら、研究開発をできればと考えております。


NPOについて】
NPO「SocialChange Agency」は、社会における認知度の低いソーシャルワーカーの仕事を多くの人に知ってもらうこと(社会の支え手をやすこと)、そして、日本のソーシャルワーク業界を盛り上げること(社会の支え手たちを支えること)、ひいては、社会の支え手であるソーシャルワーカーの中から、社会を変える人材を輩出していきたいと考え、様々な事業やイベントを開始しはじめたところです。



2.システムの機能について(
インタネット上のシステム

・実践知コンテンツ集積プラットフォーム
(研修実施の地域間格差解消を目的とし、コンテンツを日本全国で共有するためのプラットフォームをつくる)

・研修実施&研修情報配信機能
(全国の研修情報を集積。ユーザーの登録地域にて実施の情報を自動配信)

・求人情報集積&配信機能
(対人援助の仕事を一般社会に広報するというメディア機能を付与/システム内での掲載において、一定の評価基準を設ける。外部の人材派遣・転職斡旋企業とのコラボレーションも考慮)

  SNS(ユーザー間の交流機能)機能

  インターンシップマッチング機能(大学と学生と各現場をつなぐ)

・研究協力者募集機能
(研究機関から、ユーザーへの研究協力オファーができる仕組み。
 研究結果や、論文をWeb上にてオープン化する。研究成果の恊働利用)

・援助者バックアップシステム機能
【援助者間の検索/スーパーバイザー(指導者)検索機能。その他、援助者がコンサルテーションを求める先の士業(弁護士・社会保険労務士、行政書士、司法書士等)も登録対象とし、各士業に活用してもらう仕組みを用意する】

・社会資源データベース機能

・問題集積機能
(現場研究機関をつなぎ、政策提言を目的とする現場の問題集積データベース)



3.システムの想定ユについて

想定ユーザーは、対人援助職をはじめとする日本全国の全ての社会の支え手です。保健医療福祉介護領域、そして、草の手的なボランティアグループなどもシステムの一部のユーザーとなり得ると考えます。

福祉分野の3国家資格の有資格者数(平成24年度)介護福祉士:約100万人 社会福祉士:約16万人 精神保健福祉士:約5.8万人 産業別者(医福祉):744万人(201311月)

4.その他のステークホルダー

  社会福祉系の職能団体
  大学
  企業
  行政
  現場の社会福祉従事者

システムが社会に提供する価値の総量を増やすためには、上記、想定ユーザーとステークホルダーをうまく巻き込みながら、システムを構築していく必要があると考えています。


5.シャルワが、システム構築の主体となるべき理由

日本の社会福祉領域の職能団体、日本の社会福祉領域の大学においては、上記に述べた社会の支え手である人たちを支えるシステムを構築するという文理融合型の研究と実際のシステム構築ができるところは今のところ見当たりません。
システムが、社会にとってどのような意味をもち、そのシステムをどうデザインするか。システム自体のベースはWeb上に構築されますが、そのシステムに関わるのはであり、多くの機関です。それゆえ、システムを構築する主体が、IT系の方、研究者の方、大学、職能団体、一般企業、行政、そして多くの支え手である人たちとのネットワークを編み合うことができる必要があります。

企業がハコモノだけつくり、「おい、作ったから、これ使えよ」では、意味がなく、「社会福祉領域等の不合理なシステム」について熟知しているソーシャルワーカー(つまりは、いちユーザーでもある)たちが、社会の支え手である人たちを支えるシステムを構築する主体となるべきだと考えています。これは、同じくユーザーであるソーシャルワーカーたちの共感を得るためにも重要なことであると考えます。


6.システムに付与された“思想”と、私個人の想い

このシステムには、思想的な大きな物語の創成を宿命づけています。
現在の日本で、資格や職能や所属機関種別で分断されている小さな物語を統合し、日本全国の対人援助職の中に、「私たちは、社会の支え手なのだ」という共通の大きな物語を生み出すという宿命です。

「私たちは、社会の支え手なのだ」という文脈さえ共有することができれば、
社会の支え手たちは、団結することができ、そうすれば、私を含めた社会の支え手たちは今まで以上に、社会を支える一枚岩のような強固な層として機能することができると考えます。

私は、社会の支え手側に立つことを選んだ人たちひとりひとりが、「支え手共同体」を構成する大切なひとりだと思っています。「新人」は「過去のわたし」であり、「燃え尽き症候群により、社会の支え手側から去らざるを得なかった人」は、「そうなっていたかもしれないわたし」なのです。

制度や社会のシステムは、あってのものです。制度や社会のシステムの中で、「支える側に立つことを選んだ人たち」を支えるシステムが存在しなければ、制度や社会システム自体が、いつか、立ち行かなくなります。
ひとりのスーパーマンも必要ですが、一度に多くの人に関わることは、人間の体が一つである以上できません。ですから、まずは、ひとりの社会の支え手が、ひとりぶんのパワーで、しっかりと社会を支える仕事に従事できる環境をつくるべきだと私は考えます。


社会の支え手たちが、疲弊し続け、現場から去り続ける環境が放置されれば、未来の支え手は増えず、結果、社会の支え手は減るか、質は一向に向上せず、社会に存在するセーフティネットは今以上に脆弱なものになるでしょう。そうなる前に、打つべき一手こそが、「社会福祉域等の事者たちを支える仕システムの研究・構築」、だと考えており、「社会の支え手共同体構想」こそが、私が全力を投入し成し得るべきテーマであると思っております。

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