ソーシャルワーカーとして教育的能力を高めるための一案〜抽象化能力を獲得する〜
公開日: 2013/10/23 SCA キャリアデザイン 思索 問いから言語化に至るプロセス
3回シリーズ『対人援助職として「問いを立てる力」を鍛えるための3つのエントリ』
前回エントリ:”行動は「問い」から生まれる”
本エントリでは、”問いを立てる力は、抽象化能力を得ることで鍛えられる”と称し、
「抽象化能力」をキーワードに述べていく。
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1.抽象化ができない=「書きたくても、書けない。言いたくても言えない」
仕事で「何か」に気づいたとき。
それを言葉にしようとするとき。
どんなに書きたくても、どんなに適切な言葉を選び、語ろうとしても、
そのときでは「どうしても書けないこと、語れないこと」というのが常々ある。
具体的に事例をいくつ並べても、言いたいことが言い切れない。
それは語彙だとか、適切な用語とか,そういう問題ではなくて、
「抽象化ができない」という、ただそれだけのこと。
抽象化能力は、個別化されたものを均し(一般化する)続ける過程で、
得ることができる。
私は、書き続ける中で、やっと、そのことを体感的に気づくことができた。
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2.教育的機能を高めるには、抽象化能力を獲得する必要がある。
日々の仕事は、個別化の連続だ。
ただ単に、個別化された事象について書くのであれば、それは事実の羅列だけでよい。けれども、それでは、いつまで経っても、複数の個別化されたものを”均す(ならす)”ことはできない。均す(一般化する)ことでみえること、わかること、それこそが”抽象化された概念”だ。
ソーシャルワークについて、個別ケースを語るのであれば、語るネタにはつきない。
しかし、それは職業倫理に反する。
とある問いを差し向けられたとき、
具体例でしか話を繋げない人は、抽象化能力を鍛えてこなかった人だ。
具体的な個別のケースの話ばかりで、抽象化された話ができない現任者は、”実践から得た知を一般化して、均す”というトレーニングを課してこなかった人だ。
それでは教育的機能が身につかないのは当然のこと。
私は、ソーシャルワークの研修等に行くと、講師の「抽象化能力」を値踏みする。
教育的機能が高いと感じる講師の方は、概して「抽象化能力」も高い。
そして、研修の対象者をしっかりと見立ててきている。
つまりは、講師として、研修対象者が、「どの段階にいて、どういったレベルだと想定され、どれくらいまでの抽象化された話なら理解できるか」ということを勘案してきている。
「まずはターゲットを知り、ターゲットをどうしたいのかを考えて、話をする」
これは、誰かに何かを伝える際に考えるべき、当たり前のことだと思うのだが、
これさえできていない(こちらにそれが伝わってこない。個人的なエピソードや武勇伝を語る)講師は多い(多かった)
これは、講師のソーシャルワーカーとしての質的問題ではなく、
「教育的機能を高めるために、抽象化能力を鍛える訓練をしてこなかった」ということだけだ。そして、誰もそれを教えてくれなかった、ということでもあるのだろう。
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しかし、それは職業倫理に反する。
とある問いを差し向けられたとき、
具体例でしか話を繋げない人は、抽象化能力を鍛えてこなかった人だ。
具体的な個別のケースの話ばかりで、抽象化された話ができない現任者は、”実践から得た知を一般化して、均す”というトレーニングを課してこなかった人だ。
それでは教育的機能が身につかないのは当然のこと。
私は、ソーシャルワークの研修等に行くと、講師の「抽象化能力」を値踏みする。
教育的機能が高いと感じる講師の方は、概して「抽象化能力」も高い。
そして、研修の対象者をしっかりと見立ててきている。
つまりは、講師として、研修対象者が、「どの段階にいて、どういったレベルだと想定され、どれくらいまでの抽象化された話なら理解できるか」ということを勘案してきている。
「まずはターゲットを知り、ターゲットをどうしたいのかを考えて、話をする」
これは、誰かに何かを伝える際に考えるべき、当たり前のことだと思うのだが、
これさえできていない(こちらにそれが伝わってこない。個人的なエピソードや武勇伝を語る)講師は多い(多かった)
これは、講師のソーシャルワーカーとしての質的問題ではなく、
「教育的機能を高めるために、抽象化能力を鍛える訓練をしてこなかった」ということだけだ。そして、誰もそれを教えてくれなかった、ということでもあるのだろう。
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3.抽象化能力は、他領域の概念を自領域に応用する上でも役立つ
具体的なものの連続的流れの中にある凹凸を均すことで、
”抽象化”という思考は身につく。
具体化と抽象化を行き来することで、設定できる”問い”の抽象度をあげることもできるし、他領域の概念を自領域の概念として”接続”できるようになる。
”抽象化”という思考は身につく。
具体化と抽象化を行き来することで、設定できる”問い”の抽象度をあげることもできるし、他領域の概念を自領域の概念として”接続”できるようになる。
「抽象化することで、他領域と自領域の概念を接続する。接続されたパイプに他領域の知識を注入することで、自領域で活用可能なものになる」
他領域から「パクる」というのは、たぶん、そういうことだ。
抽象化能力+他領域の知識があってこそ、自領域に「他領域の概念」を活かせる。
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他領域から「パクる」というのは、たぶん、そういうことだ。
抽象化能力+他領域の知識があってこそ、自領域に「他領域の概念」を活かせる。
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4.HY個人の言語化プロセスを辿る
私個人のBlogエントリを時系列に見ると、具体化→抽象化の流れが非常によくわかる。
そして、一定の抽象化能力獲得後、「問い」設定を意識的に行い始めている。
2011年から「〜という問いについて考える」タイトルのエントリが増える。
現場5年目から、意識的に「問い」を立てるフェイズに入ったのだろうと推測される。
2011年から「〜という問いについて考える」タイトルのエントリが増える。
現場5年目から、意識的に「問い」を立てるフェイズに入ったのだろうと推測される。
これは筋トレと一緒だ。
ネタを見つけて書く(個別的なことを言語化する)
↓
一般化し、均す。
↓
抽象化能力があがる
↓
抽象化能力を身につけた上で「書く」から、具体化には意図しないと逆行しない
↓
ますます抽象度があがり、抽象概念の輪郭を「問い」として捉えるようになる。
たぶん、こんな感じだろうと思う。
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書き続けることで、得ることのできる能力には段階図があります。
そして、それは私自身が経験してきた、登ってきた階段でもあるのです。
だから、私は、その階段一段一段ごとに、その意義を他者に伝えることができます。
今後、”Writing & Growing Social Work Method"(書くことで、成長し続けるソーシャルワーク技法)を、構築していく上で、そのことが、私を助けてくれると考えています。